じゃんけんの語源由来
『じゃんけん』の語源と由来


語源は「じゃくけん」
由来は中国の指遊び「むしけん」

『じゃんけん』は日本生まれ


『じゃんけん』は江戸時代に日本で生まれ、世界に広がった

けんけん

こちらの記事では、日本の『じゃんけん』誕生の由来とその語源についてまとめています。

  • 『じゃんけん』の語源は「じゃくけん」?
  • 『じゃんけん』は中国の指遊びが由来
  • 世界の『じゃんけん』をのぞいてみた

ぜひ、続きをご覧ください


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「グー・チョキ・パー」の『じゃんけん』は日本が始まり

けんけん

日本で今の『じゃんけん』の形が出来上がったのは江戸時代とされています。

『じゃんけん』の由来は江戸時代に生まれた「石拳(じゃくけん)」

「石拳(じゃくけん)」は、江戸時代の中ごろから後半にかけて流行した手のひらの形を変えて行う子どもたちの手遊びでした。

「グー」の握りが「石」を意味するところから、「石拳(じゃくけん)」と言われていました。

「石」の他に、「はさみ」や「紙」を表す手の形があり、じゃんけんの原型となったのです。

そんな「石拳」も、元は中国から伝わってきた指遊びがベースとなっています

『石拳』は中国から伝わった指遊びが由来となった

日本の『じゃんけん』は、中国の指遊び「虫拳(むしけん)」をもとにして、独自に発展したものです。

「虫拳」を広辞苑で調べると次のように書かれています。

拳の一種。拇指(おやゆび)を蛙、人差し指を蛇、小指をなめくじに擬して勝負を決するもの。

『広辞苑』より引用

「虫拳」で登場するのは「グー・チョキ・パー」ではなく「ヘビ・カエル・ナメクジ」でした。

ヘビはカエル、カエルはナメクジ、ナメクジはヘビを食うことから次のような勝敗の関係になります。

ヘビカエル×
カエルナメクジ×
ナメクジヘビ×

このような三者の関係を三すくみの関係といいます。

三すくみの関係とは

3つのものがけん制しあい、どれも身動きが取れなくなる状態のことです

この三すくみの関係が「グー・チョキ・パー」の『じゃんけん』の元となりました。

グーチョキ×
チョキパー×
パーグー×

『じゃんけん』の「グー」は石、「チョキ」はハサミ、「パー」は紙を表し、三すくみの関係となっています。

  • 「紙」は「石」を包み込むので「紙」の勝ち、「石」の負け
  • 「石」は「ハサミ」では切れないので「石」の勝ち、「ハサミ」の負け
  • 「ハサミ」は「紙」を切り刻むので「ハサミ」の勝ち、「紙」の負け

 

『じゃんけん』が「グー・チョキ・パー」の形になるまでの流れ

「石拳」のもとになった「虫拳」は、もともと大人たち向けの遊びでした。

残念ながら、「石拳」に関して書かれた文書が歴史的に残されていないという事実があります。

そんな中、「虫拳」が「石拳」にどのように変わっていった流れは、次のように推測されています。

虫拳は、「ヘビ」「カエル」「ナメクジ」の関係性と勝敗が分かりづらかったため、その姿を変えていった。

老若男女問わず、誰もが簡単に遊べて勝敗も簡単に分かるようにと、子どもたちが独自に考えて整理していったとされています。

子どもたちの遊びの中で作り上げられた「石」「ハサミ」「紙」のアイデアと、手の形を組み合わせたものが「石拳」のベースとなったわけです。

その後、作り上げられたルールが国内全体へ広がり、世界へと旅立っていきました。

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『じゃんけん』の語源

けんけん

『じゃんけん』という呼び名はどのようにして生まれたのでしょう?

ここでは2つの説を紹介します。

『じゃんけん』の語源 説①
「じゃくけん」から変化した
「石拳」を「じゃくけん」と呼んでいたため、それが『じゃんけん』に変化したという説
『じゃんけん』の語源 説②
「りゃんけん」から変化した
『じゃんけん』は、2人で遊ぶ、また両方の拳を使うため「両拳(りゃんけん)」と呼び、それを掛け声にしていたのが『じゃんけん』に変化したという説

「石拳」に関する具体的な書物が残されていないことから、説ではありますが、この2つが有力とされています。

世界に広がっていった『じゃんけん』。

その呼び名やルールは、言語のように、国によって独特な表現が加わりアレンジされています。

次に、日本から広まった『じゃんけん』が、海外ではどのように呼ばれ、どのように使われているかなど少し覗いていきましょう。

世界の『じゃんけん』

日本の子どもたちの間で全国的な広がりを見せた『じゃんけん』は、その後、世界にも広まっていきました。

『じゃんけん』が日本発祥であることを決定づける証拠があります。

それは『じゃんけん』の英語表記です。

『じゃんけん』を英語にすると「Rock, paper, scissors」

『じゃんけん』を英語にすると「Rock, paper, scissors」となります。

直訳すると「石、紙、ハサミ」。略すと「RPS」。

日本の『じゃんけん』の出し手の解釈と全く同じものが並んでいます。

これは偶然ではなく、日本の『じゃんけん』が英語圏に伝わり広まっていった証なのです。

英語圏の場合、イギリスでは 「Scissors Paper Stone」 などと表現されることもあります。

アメリカ合衆国を含めて多くは「Rock, paper, scissors」 とされています。

日本じゃんけん協会という組織があるのですが、その英語表記は「Japan Rock Paper Scissors Society」となります。

世界の『じゃんけん』をのぞいてみる

世界に広まった日本式の『じゃんけん』ですが、国によって少し違うスタイルで定着した場合があります。

グー・チョキ・パーの意味が国によって異なることがあります。

インドネシアは「ゾウ」「人」「アリ」。

ミャンマーは「トラ」「上官」「鉄砲」。

世界のじゃんけんは、意味の違いだけにとどまらず、出し手が4種類から5種類のものまでさまざま。

4種類や5種類のように出し手の種類が増えるほど『じゃんけん』の勝ち負けは複雑になっていきます。

「さいしょはグー」の生みの親は「○○けん」さん

じゃんけんのときによく使われる「最初はグー」の合図。

これを最初に考えたのは、タレントの志村けんさんです。

「8時だョ!全員集合」という、子どもに大人気のテレビ番組の中で使い始めたのが始まりでした。

あっという間に全国に広がり、日本のじゃんけん文化を加速させました。

志村けんさんは、お酒の場でじゃんけんをしようとしたときに、みんな酔っぱらってなかなかタイミングが合わなかったため、この「最初はグー」の掛け声を思いついたとのこと。

「世界じゃんけん協会」はどこにある?

世界に広まった日本発の『じゃんけん』ですが、「世界じゃんけん協会」という組織がカナダにあります。

ここまでの話を聞いていると日本にあっても良さそうな気もしますが・・・。

当初はイギリスで発足し、現在はカナダを本拠地としています。

世界規模のじゃんけん大会をは、この「世界じゃんけん協会」が主催しています。

 

最後までごらんいただきありがとうございました。

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