日本晴れの意味と語源
どくどく

『日本晴れ』(にほんばれ・にっぽんばれ)には次の2つの意味があります

  • 雲ひとつない晴れわたった空【天気】
  • 心が晴れ晴れとしていること【気持ち】

けんけん

この記事は次の情報をまとめています。

  • 『日本晴れ』の意味や使い方
  • 『日本晴れ』の語源
  • 『日本晴れ』はサッカー日本代表ユニフォームデザインのコンセプト

興味がある方はぜひ続きをご覧ください!

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『日本晴れ』の意味と使い方

どくどく

『日本晴れ』には、【天気】と【気持ち】を表す2つの意味があります。

記事の最初でも少し触れましたが、それぞれの意味を確認していきましょう。

「天気」を表す意味と使い方

よい天気を表現するときに使う『日本晴れ』は、雲ひとつない晴れわたった空という意味を持ちます。

日常的にも良く使う「快晴」という言葉がありますが、『日本晴れ』との違いは何でしょう?

下の表をご覧ください。

天候の呼び方雲の状態
日本晴れ雲が全くない
快晴雲の量が1割以下
晴れ 雲の量が8割以下

雲が全くない状態の晴れが『日本晴れ』です。雲の量が1割以下の晴れが「快晴」。

『日本晴れ』は、最上級の晴れた空を表現する時に使う言葉ということになります。

【使い方の例】

運動会当日はすばらしい日本晴れになった

けんけん

雲ひとつない青空が『日本晴れ』

良い天気だなと思ったら『日本晴れ』かどうか確認してみてくださいね!

 

「気持ち」を表す意味と使い方

『日本晴れ』は、天気の表現以外にも、こころが晴れ晴れとしていることという意味も持っています。

晴れた天気を表す言葉だけにとらわれがちですが、心の状態を表現することもできるのです。

「雲ひとつない晴れわたった空」を、人の気持ちに置き換えているわけですね。

この表現は「天気」と「気持ち」、どちらも最高な状態の時に使われることが多いです。

【使い方の例】

不安がすっかり消えて、気分は日本晴れ

けんけん

天気が『日本晴れ』の日は

きっと心も『日本晴れ』になりやすいのかもしれません!

『日本晴れ』の語源

『日本晴れ』の意味や使い方が理解できたところで、次はその語源を見ていきます。

どくどく

『日本晴れ』という表現が使われ始めたのは「室町時代」から。

その語源になったとされる2つの説を見ていきましょう。

説:その① 「日本一」+「晴れ」

一つ目は、「日本一」と「晴れ」の組み合わせが語源だという説です。

当時「日本」や「日本一」という言葉が、物事をほめる最上級の言葉として流行しました。

要するに『日本晴れ』の語源は「日本一」+「晴れ」であるというお話です。

この流れから、「雲ひとつない最高の天気」のことを『日本晴れ』と呼び始めたというわけです。

けんけん

雲ひとつない晴れた空 → 最高の天気 → 日本一の晴れ

これが『日本晴れ』の語源になったというわけですね

説:その② 「日の丸」から連想

二つ目は、日本の国旗「日の丸」を連想させる天気の様子から『日本晴れ』と呼び始めたという説。

青い空に太陽だけが浮かぶ様子が「日の丸」を連想させることから『日本晴れ』という表現が生まれたとされています。

日本晴れと日の丸

『日本晴れ』は2020年サッカー日本代表ユニフォームのコンセプト

どくどく

『日本晴れ』は、前向きな意味からキャッチコピーとして使われることがあります。

最近では、2020年サッカー日本代表ユニフォームデザインのコンセプトに選ばれています。

サッカー日本代表のユニフォームといえば、青を基調としたさわやかなカラーリング。

日本サッカー協会のHPにおいて、『日本晴れ』をユニフォームデザインのコンセプトについて説明されています。

  • 選手とサポーターが見てきた空と心をひとつに
  • 雲ひとつない希望の空に向かって


    ひとりひとりの選手やサポーターが見てきた空と心模様がひとつになることで、雲ひとつない希望の空に向かっていく『日本晴れ(ニッポンバレ)』のコンセプトが完結します。

    出展:日本サッカー協会 HPより

    浮世絵から着想を得たグラフィック調の5色の青色が使われ、最高の青空をイメージしたデザイン。

    ユニフォームの首もとに施された『日本晴れ』の文字は、逆さにすると【侍魂】に変身するしゃれた演出もされています。

    日本代表の活躍を後押しする素敵なデザインコンセプトです。

    日本代表関連の画像や映像を見たときは是非思い出してくださいね。

    【参考】:日本代表歴代ユニフォームのデザインコンセプト

    時期対称の大会等コンセプト
    2018年ロシアW杯勝色
    2014年ブラジルW杯予選結束
    2014年ブラジルW杯円陣
    2020年東京オリンピック
    ※2021年に延期
    日本晴れ
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    いろいろなところで使われている『日本晴れ』

    おさらいになりますが、『日本晴れ』の意味は以下の通り

    天気ひとつない晴れわたった空
    気持ち心が晴れ晴れとしていること

      聞いたことはあるけど「どんな晴れなのか分からない」「心の状態を表すなんて知らなかった」という方も多かったはず。

      サッカー日本代表ユニフォームのデザインコンセプトになった話も含め、豆知識として頭の片隅に置いていただけると幸いです。

      よろしければ、雑談トークのネタにでもしてください。

      最後に、『日本晴れ』がそのまま商品名などに使われたケースを少しご紹介して今回の記事を締めていきます。

      その多くは、送りがなの「れ」をとった『日本晴』として商品名に使われています。

      お米の銘柄『日本晴』

      1950年あたりからブランド米の新時代を支えるお米が各地から登場。『日本晴』は、おいしいお米を求める消費者の好みに合わせて品種改良で生まれました。

      ブランド名(生産地)登場時期
      ハツシモ(岐阜県)1950年
      コシヒカリ(新潟県)1956年
      日本晴(愛知県)1963年
      ササニシキ(宮城県1963年

      命名の由来は、熟した稲穂がとてもきれいで鮮やかな色になることから、雲ひとつない晴れ渡った空になぞらえて。

      お米といえば「コシヒカリ」などが有名ですが、もともとは『日本晴』が作付け面積日本一のお米でした。

      日本晴は1963年(昭和38年)に、愛知県安城市の愛知県総合農業試験場で「幸風」と「ヤマビコ」の交配により開発されました。

      通常、植物は長い年月をかけて交配を繰り返し品種改良をしていくものですが、この米は1年間でなるべく多くの世代を経過させ、品種改良期間を短くした世代促進栽培でできた米の第1号です。

      米の性質は、稲の茎が強いので倒れにくく、病気にも強いという栽培のしやすさと収穫量が多い品種です。

      このような理由から、南の地方向けの品種でしたが次第に関東から九州方面など全国で栽培されるようになり、コシヒカリに首位の座を明け渡すまでは作付け面積が日本一多い品種となりました。

      出典:オコメEXPRESS

      日本酒の銘柄『日本晴』

      日本酒としての歴史は古く、今も多くの酒造で【日本晴】として生産されています。

      その歴史は深く、主に西日本エリアを中心に銘柄として広がりました。

      酒造・産地創業・現況
      日本晴酒造
      (富山県)
      ・嘉永年間(1848-1854年)創業
      ・現在は廃業
      緒方酒造
      (大分県)
      ・創業時期不明
      ・現在は廃業
      紀の司酒造
      (和歌山県)
      ・昭和3年創業
      ・既存

      参考:Wikipedia 日本晴れ

      歴史の古い酒造の一部が廃業してしまった現在でも、多くの別の酒造から『日本晴』という商品名で販売され続けています。

      けんけん

      最後までご覧いただきありがとうございました。

       

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